
いわなの郷 ー「炭焼場」で「釣って・食べる」ー
自然を堪能する村時間
naturadistill川内村蒸溜所から国道399号線を北西に車を走らせること6分。
楢生川の川沿いに、「いわなの郷」という看板が目に入ります。
川の上流へと林道を上がっていくと、心地よい風が通る、緑豊かなひらけた敷地にたどりつきます。
ここが「いわなの郷」です。
綺麗な川が流れる川内村には、清流にしか生息しない「幻の川魚」であるイワナが数多く棲んでいます。楢生川の清流も古くからイワナの生息地でした。
「いわなの郷」は、そんな幻の川魚・イワナにいつでも出会うことができる場所。
敷地内でイワナの養殖をしており、釣り堀では誰でも気軽にイワナ釣りを楽しむことができます。食事処の名物である新鮮なイワナ料理は、ここでしか食べられない至福の味。
そのほかにBBQ場、コテージ、キャンプ場なども併設。自然に溢れた山の中でゆったりとした時間を過ごすことができます。
イワナと繰り広げる心理戦
釣り竿をレンタルし、釣りに挑戦してみましょう。
釣りで大切なのは的確な判断を積み重ねることです。
まずはロケーションの確認です。
一般的に、イワナは明るい場所を苦手とします。イワナが好む周囲と比べて比較的暗い場所を狙いましょう。
いわなの郷の釣り堀には、水の勢いが強い箇所があります。そのスポットも比較的釣れやすい箇所ですので、注目してみてください。
練り餌は、イワナの口に合わせて小さく丸めるのがおすすめです。イワナが餌に食いついたらすぐに引き上げてはいけません。落ち着いて、釣り上げるべき絶好のタイミングを見極めましょう。
やっとの思いで引き上げた、一匹のイワナ。
自分が釣り上げたイワナを手でつかんだ瞬間の達成感は格別です。
「炭焼場」で味わういわなの塩焼き
釣り堀で釣ったイワナはその場でさばいて「いわなの塩焼き」として味わうことができます。
釣りたてのイワナは新鮮そのもの。炭火で30分ほど、じっくりと焼き上げることで生まれる旨味と香ばしさ。皮はパリッと、身はふわっとした食感。炭火焼きによるイワナの美味しさを、存分に堪能することができます。 自分で釣り上げたものなら感動もひとしおです。
かつて炭焼き日本一だった村
ここ「いわなの郷」の住所は「川内村大字上川内字炭焼場516」。
文字通り、この場所はかつて「炭焼き場」でした。木炭生産が盛んな地域だったのです。
川内村では、大正時代中期から本格的な炭焼きが盛んになり、最盛期には日本一の生産量を誇るほどでした。終戦直後の燃料不足の時代には、村の至るところで炭焼きの煙が立ち上っていたそうです。時代とともに木炭産業は衰退しましたが、今でも地名からその名残を感じることができます。
炭焼場だったこの場所で食べる「いわなの塩焼き」。
焼き上がるイワナをじっと見つめ、香ばしい香りが漂ってくる時を待ちながら、川内村の炭焼きの歴史に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。